眼球を動かす筋肉「外眼筋」をリラックスさせながら鍛える。
文部科学省の2021年度(令和3年度)学校保健統計調査によると、メガネやコンタクトにより視力矯正が必要な「裸眼視力0.3未満の者」の割合は、幼稚園0.64%、小学生10.64%、中学生28.86%、高校生42.75%となっていて、中高生は過去最悪となっています。
今後も高学年になればなるほど低下傾向が続くと考えられています。その原因としてパソコン・ゲーム機・スマートフォンなど、近くを注視する機会が増えて、「環境要因」による近視化を招きやすくなったためと考えられています。
「環境要因」による近視の進行は、日常の生活習慣を見直すことで防ぐことが可能です。スマホや携帯の使用時間は、1日1時間以内にする、パソコンやデスクワークなどの近業作業のときは、作業中にときどき遠くを見たり、目を上下左右にぐるぐる動かしたりしてみてください。近業作業で緊張した毛様体筋や外眼筋を弛緩させ、近視を進みにくくします。目の疲れもでにくくなります。
ここでは、パソコンの画面を見ながら、外眼筋をリラックスさせたり、鍛えることができるトレーニング法を紹介。メガネを外して、顔は動かさず、画面の目だけでボールを追ってください。
眼の筋肉には、「 内眼筋 (ないがんきん)」と「 外眼筋(がいがんきん) 」がある
「内眼筋 」は、眼球内に存在する筋肉で「毛様体」と「虹彩」の筋肉です。もうひとつの「 外眼筋 」は、眼球の外側にある筋肉で眼球運動をつかさどっています。外眼筋には、4本の直筋( 内直筋、 外直筋、 上直筋 、 下直筋 )と、2本の斜筋( 上斜筋、 下斜筋 )があります。これら6本の筋肉の働きで眼球運動は行われているのです。眼を横に向けたり、内に寄せたりするときは、これらの外眼筋がバランスをとりながら働いているのです。
●内直筋(ないちょくきん)
眼球を鼻側(内側)方向に向ける筋肉です。近くを見るときには眼を内側に寄せますが、その時に活躍するのがこの「内直筋」。外眼筋のなかで最も強力な筋肉です。
●外直筋(がいちょくきん)
眼球を耳側(外側)方向に向ける筋肉です。内直筋と共同作業し、水平運動にのみ関与します。
●上直筋・下直筋(じょうちょくきん・かちょくきん)
上直筋・下直筋ともに、眼を上下に向ける時に働きます。
●上斜筋・下斜筋(じょうしゃきん・かしゃきん)
上斜筋は内方回旋作用(内向きにねじる)のほか、下転(眼球の下方への回転)および外転(眼球の外方への回転)作用があります。下斜筋は外方回旋作用(外向きにねじる)のほか、上転(眼球の上方への回転)および外転作用があります。

1日10分 3つの簡単トレーニング
学校でも実践されているのが「まばたき体操」や「目のぐるぐる体操」です。さらに有名人や一般の方でも、よく実践されているのが「遠近トレーニング」。やり方は人それぞれ少しずつ違いますが、そんなに差異はありません。1日5分から10分。毎日、習慣化することが大切です。
1. まばたき体操・親指追いかけ体操
目の体操などによって血行を促し筋肉疲労を解きほぐすことができます。

●まばたき体操・親指追いかけ体操・目のぐるぐる体操は簡単。目が疲れた時などに行ないましょう。
2. 毛様体筋をほぐす「遠近トレーニング」
ベランダから見える遠景と、手のひらのシワを交互に見るトレーニングです。まず、遠くの景色に目標を定め、10秒間見続けます。目標はビルの看板や街路樹、山並みなどなんでもOKです。次に、視線を自分の手のひらに移し、手のひらのシワを見続けます。これを1セットとして、10回繰り返します。
余裕のある時間帯に行ないます。毎日継続することが大切です。
※1日に最低でも5分以上、遠くを見るだけの人もいます。昼間は遠くにある緑を、夜はできるだけ輝いている星を見ます。

3. 血流を改善する「ホット・アイパック」

ホット・アイパックによって眼球の周辺筋肉と眼筋が緩みます。
手軽な方法として、入浴時、タオルを湯に浸して絞り、天井に向けた目に載せて、閉じたまぶたの上から5分ほど、温めるとよいでしょう。
入浴時以外では、ホットタオルがオススメ。目の上にのせるだけで、簡単にケアができます。
ホットタオルの作り方
1. タオルを水で濡らして軽くしぼり、ラップで包みます。
2. 500~600Wの電子レンジで1分~2分程度温めます。
3. 温めたタオルを、ラップをつけたまま、乾いた布で巻いてできあがり。
4. 部屋を暗くしてテレビやDVDを見る。
約5分温めることで、目の見え方を調整する毛様体筋のこりがほぐれ、目のピント調節力が改善され、疲れ目も緩和されます。
アイス・アイパックは、タオルを冷たい水につけてから絞り、やはり約5分間、目の上にのせます。疲れた目に、冷たい刺激が心地よく、充血もグンと楽になります。
※目がひどく充血している場合は、ホット・アイパックはやめて、アイス・パックだけにしましょう。
視力ケアセンターの視力回復法について詳細な情報は、以下のページをご覧ください。


