目薬の正しい点眼方法
私たちにとって、当たり前すぎ、実はあまりよく知られていないことがたくさんあります。そのひとつが、目薬(点眼薬)の差し方です。テレビのドラマで見たり、他人がやっているのを見たりして、使い方を知ってるつもりでも、それが間違っていることが多々あるのです。それによって、効果が半減したり、その行為が意味のないことになったりしているのです。ここでは、目薬の正しい点眼方法(差し方)について詳しく紹介します。
目薬の点眼方法
● 目薬が目に入った後、瞬きをパチパチしてしまう人がよくいますが、そうすると薬剤が涙の流れとともに鼻、口のほうに流れ出たり、口の中で苦味を感じたりすることがあります。その結果、薬剤が目にとどまる時間が短くなり、点眼薬の効果が弱くなることがあるのです。
● 目を閉じて3分くらい目頭を押さえる理由は、目に薬剤を確実に浸透させるためです。1分で目に差した目薬の50%が浸透し、3分で80%が浸透するという報告があるそうです。5分あれば100%浸透します。
※涙は、絶えず涙腺(るいせん)から出て、目の表面を潤したり埃などを洗い流したりしているのです。その涙はまばたきによって目頭の方へ集まって、涙点(るいてん)、涙小管(るいしょうかん)、鼻涙管(びるいかん)を通ってのどの方へと流れていきます。
目薬をさすと、目薬は目の表面にある涙と混じり合います。このため、目薬も涙と一緒にのどの方へと流れていきます。のどの奥で薬を感じることがあるのは、このためです。
目薬が涙点から流れ出ていかないように、まぶたを閉じ、目頭を軽く押さえるのは、薬剤を目にとどめるためなのです。