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老眼と視力回復

水晶体とは? その謎を解き明かします。

老眼の原因は水晶体にあった。

水晶体とは? その謎を解き明かします。

なぜ水晶体は、濁るのでしょうか?

水晶体は直径約9mmの透明な円板状で、瞳孔の奥にあります。毛様体の伸縮によって厚みを変えることができるレンズで、遠近の調節を行っています。厚みは調節によって異なりますが4~5ミリです。その成分は、65パーセントが水分、残り35パーセントがたんぱく質です。

水晶体の役割は、光を網膜に届けることと、ピントを合わせること。

本来は無色透明で光を通していますが、長年に渡って浴び続けた光の蓄積や加齢などによって、水晶体のタンパク質が変性します。すると水晶体が濁ってしまい、それによって光の透過率が落ちたり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなるなど、視力が低下してしまうのです。

加齢による白内障の場合、濁りは黄白色ですが、年齢が若い場合は白色に濁ることもあります。また、近視、超高齢者、強い紫外線が原因の場合は、茶褐色に濁ります。

白内障は、日常的に不自由を感じるようになったら手術が必要です。発展途上国の失明原因の第1位は、この白内障です。白内障の予防には、とくに次の2点が重要です。

①外光が強ければ、サングラスや保護メガネをかける。
②偏食を避け、バランスの良い食事を心がける。

①のサングラスや保護メガネをかけることの重要性を説明します。これは水晶体の役割と大きく関係しています。

水晶体は、網膜を守る“盾”の役割もこなしていた。

水晶体とは? その謎を解き明かします。

見た映像を映し出すめの「網膜」は、光によつてダメージを受けると失明する恐れがあります。
この大切な網膜を守るために「盾」の役割をしているのが、実は水晶体なのです。エネルギーの強い光を水晶体で吸収することで網膜までに届く量を減らし、光のダメージから目を守ってくれます。

光のエネルギーは、短い波長ほど強くなります。例えば、同じワット(W)数でも、波長の長い赤外線ランプでは日焼けはしません。いっぽう、波長の短い紫外線ランプでは日焼けをしたり、菌を死滅させられます。
波長の短い青色光と、長い赤色光とでは、エルネギーの差は倍です。エネルギーが強いということは、それだけ目に与えるダメージも大きいということです。しかも、目にダメージを与える活性酸素は波長が短いほど増加するので、紫外線やそれに近い青色光・ブルーライトの目の悪影響は無視できないのです。

網膜まで届く紫外線の量は年齢によって違います。生後から6カ月までは、水晶体が透き通っているので紫外線の約80%は網膜に届き、10代では約50%もの紫外線が水晶体を透過しています。それだけに、網膜が危険にさらされているように思いがちですが、これらの時期の網膜は、紫外線による日焼けや傷のもとになる活性酸素の親玉(リポフスチン)を分解・無害化しているのです。

ところが、この分解機能も年齢とともに衰えていきます。すると、今度は水晶体が網膜を守り始め、20歳以降では水晶体が紫外線を100%吸収してしまうことで、紫外線による網膜へのダメージをなくしています。

しかし、加齢とともに光によって傷ついてゆく水晶体を保護しなければ、白内障や老眼のリスクはどんどん高まってゆきます。だからこそ、高齢になるほど、紫外線対策、ブールライト対策が大切になるというわけです。
水晶体は一度濁ると、元に戻すことはできません。

統計によって違いはありますが、白内障の発症率を見ると55歳で約15%、65歳で約30%、85歳で約90%、90歳でほぼ100%と、歳をとるにつれ増えていきます。

なぜ、年齢ととも老眼になるのでしょうか?

水晶体とは? その謎を解き明かします。

水晶体の加齢現象には理由があります。

水晶体の表面には「水晶体上皮細胞」があり、一生発育を続けるため体積・重量ともに増加します。ところが、眼圧内及び水晶体囊(すいしょうたいのう)に包まれているために体積を大きくしたり、増加させることができないのです。そのため、加齢により、増殖し続ける「水晶体上皮細胞」は水晶体の核を圧縮させ=硬化が生じ、その結果

①弾性の低下:調節力低下
②屈折力の増加:水晶体核の硬化により近視化が生じる。見にくい、焦点があいにくいなど。
③色調の変化:黄色調の増加、などがみられる。

そうです、老眼になることを遅らせることができても、老眼になることは避けられないのです。

超音波治療器を老眼の方にもオススメしている理由。

水晶体には血管がありません。では、どうやって水晶体に栄養や酸素を供給しているのでしょうか。
それは「房水』です。
眼圧によって目の形が丸く保たれていますが、その眼圧をコントロールするのが房水(ぼうすい)という透明な液体です。毛様体(もうようたい)でつくられています。角膜と水晶体の間を流れて、最終的には角膜と虹彩(こうさい)の間の隅角(ぐうかく)で濾過され、眼外の血管へ流れていくという定まった経路で循環しています。

水晶体とは? その謎を解き明かします。

房水の流れイラスト。房水は毛様体(もうようたい)でつくられ、水晶体や角膜に酸素と栄養を供給します。

房水には、この働きのほか、重要な役割があります。水晶体や角膜に酸素と栄養を供給しているのです。
「房水」の流れが滞れば、水晶体に栄養・酸素が行き渡らず、老化も早まります。
そこで登場するのが超音波治療器です。超音波治療器の臨床実験では

眼球内を満たし、循環している房水の流出抵抗が弱まります。超音波により「毛様体」の柔軟性がよみがえるため、房水が出やすくなるのです。加えて、新鮮な房水を生み出す能力も増加します。

と、報告されています。つまり、超音波を目に投射することで、水晶体に栄養・酸素が行き渡って元気を取り戻すのです。

 

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