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子どもの視力回復

メガネ・コンタクトで視力が低下する!?

メガネ、コンタクトとの上手なつきあい方。

「パソコンのせいか、最近、遠くがよく見えないんだよね」
「ハハハッ、それは近視だ。メガネを掛けろ」
「やっぱ、メガネを作らないとダメかな…」

近視は、メガネやコンタクトレンズで手軽に矯正できてしまうため、近視になったからといって深刻に悩んだり、取り立てて問題視されることは少ない。

眼科を受診しても
「近視ですね。メガネを作ってください」といわれ、「近視を治療しましょう」とはいってもらえないことがほとんど。

メガネやコンタクトを利用し、度数が合わなくなっても度数を強めていけば問題ない。そのため、何も考えを持たず、毎年、メガネやコンタクトの度数を強めながら使用し続ける人が大半です。

しかし、近視は決して放置してよい問題ではありません。実は、近視は緑内障など様々な失明疾患を増やしていくという性質を持っているのです。

メガネやコンタククトをすると、さらに視力が低下するのはなぜ

メガネやコンタクトを使い始めたら、ますます近視が進行してしまった。これはほとんどの方が実感していることではないでしょうか。

なぜ、近視が進んで、さらに視力が低下してしまうのでしょうか?

実は、メガネやコンタクトは、対症療法でしかありません。対症療法とは病気の原因を取り除くのではなく,病気によって起きている症状を和らげたり、なくしたりする治療法です。少し詳しく説明すると、近視によって起きている、遠くのものがよく見えない、目が疲れるなどの症状を、メガネやコンタクトにより、生活に支障がないレベルの視力を一時的に得ているだけなのです。病気そのものや、その原因は取り除かれていません。根本的な治療ではないため、視力が低下した原因を知り生活習慣をあらためなければ、メガネやコンタクトをしても近視の進行はどんどん進むことになります。逆に、メガネやコンタクトを使うことで、目の筋肉を「使わない」「怠けさせる」という結果を招き、さらに視力が低下するのを促進することにもなりかねないのです。

メガネやコンタククトにより、体が本来持っている治癒力が働かなくなる?

メガネやコンタクトが目の筋肉を「使わない」「怠けさせる」ことになる、とはどういうことでしょうか?

近視とは、遠くを見るときピンボケしてしまって、メガネなどで補正が必要な状態をいいます。

今は、近くのものを長時間見続けることから逃れられない時代です。テレビ、パソコン、コンピュータゲーム、携帯電話、スマホなど、多くの人が1日2、3時間、多いと10時間以上「画面」と接触しています。

目は、近くを見る時に網膜上に正しく焦点を合わせるため、毛様体筋という筋肉を働かせて水晶体を厚くし、屈折を強くする調節力が備わっています。コンピュータゲーム、スマホなどで、近い距離に長時間視点を合わせた場合には、毛様体筋の緊張が続いて一時的に水晶体が元の厚さに戻りにくくなり、遠くにピントが合わずボケて見えます。休養をとったり、マッサージを行ったりすれば、翌日には元に戻って解消されますが、こうした毎日の繰り返しで目の疲れは慢性になり、毛様体筋がコリ固まって、視点を調節する機能が低下してピント調節がうまくできなくなり近視になってしまうのです。
メガネやコンタクトで視力を矯正するということは、視点を調節する機能が正常になったわけではありません。毛様体筋がコリ固まった不自然な状態でも、メガネやコンタクトにより遠くにピント合わせができるようにしたにすぎないのです。極論すると、メガネやコンタクトで視力を矯正するということは、ピント合わせの筋肉(毛様体筋)を使わない、ということと同じです。

生理学の古典的な基本法則に「ルーの法則」があります。これは「身体(筋肉)の機能は適度に使うと発達し、使わなければ委縮(退化)し、過度に使えば障害をおこす」という法則です。近視をルーの法則に当てはめると、メガネやコンタクトで矯正して、ピント合わせの毛様体筋を使わないと、毛様体筋の萎縮が起きて、体が本来持っている治癒力「近視を治す力」を失ってしまうことになるのです。

毛様体筋のイラスト

「メガネはかけっぱなしがよい」というウソ !

メガネ・コンタクトで視力が低下する!?

メガネやコンタクトレンズは、生活習慣を改めないと、度数が合わなくなって毎年、度数を強めることになり、近視の度を強めることになります。

メガネを使用している人のほとんどは、メガネをたいていかけっぱなしです。しかし、メガネは本来、作業に応じてかけたり外したり、必要に応じて調整をしながら利用するものなのです。
近視のメガネは、あくまで「遠くがよく見える」ようにするためのものです。決して、近くを見るためのメガネではありません。それなのにパソコンやスマホの画面など近くを見る際もメガネをかけてしまうと、目への負担が大きくなり、その結果、近視の進行を加速させることになってしまうのです。

本来、遠くを見るためのメガネと、パソコンやスマホなどを使う時の近業用メガネをつくり、それを使い分けることが理想です。また、必要な時以外は裸眼で見るなど、目への負担をできるだけ減らすようにすることが大切です。

コンタクトレンズのデメリットを知って利用する !

今、多くの方がファッション性を求めてコンタクトレンズを使用しています。また、コンタクトレンズの使用開始時期の低年齢化が進んでいます。日本眼科医会の調べによると、平成27年(2015年)の調査でコンタクトレンズ使用率は
●小学生0.2%
●中学生8.0%
●高校生27%
となっています。

メガネ・コンタクトで視力が低下する!?コンタクトは、装着すること自体が目に大きな負担となる。

※日本眼科医会は 2015 年9 月から 10 月までの 2 ヶ月間に小・中・高校生を対象に学校現場のコンタクトレンズ使用状況の全国調査を実施し,都道府県の教育委員会や学校,眼科学校医の協力を得て有用なデータを得ています。

このコンタクトレンズですが、メガネ以上に弊害もあります。そもそもコンタクトレンズは異物ですから、それを装着すること自体が目に大きな負担となります。使い捨てコンタクトレンズの場合、目に「透明なビニールを貼り付けている」こととまったく変わりはありません。

そもそも目の表面にある角膜(黒目)は、空気に直接触れて呼吸をしています。しかしビニールを貼り付けることで、角膜の呼吸を遮ってしまい、角膜が酸欠を起こし、角膜老化を劇的に進行させてしまうのです。

ハードコンタクトレンズの場合は、レンズが角膜よりも小さいので、コンタクトレンズに覆われていない角膜部分から酸素を取り込んだり、まばたきの度に酸素を含んだ涙が角膜とレンズの間を通ることで角膜へ酸素を供給したりできるのですが、ソフトコンタクトレンズは角膜を完全に覆ってしまい、しかも角膜に密着しているのでこれらの方法による酸素供給が期待できないのです。

ソフトコンタクトレンズでは、レンズそのものを通して得られる限られた酸素しか角膜に届かないため、目が酸欠になるのです。

使い捨てソフトコンタクトレンズを使用している方は、裸眼で生活している人に比べ、圧倒的にドライアイの進行が早くなります。レンズの種類にもよりますが、基本的にソフトコンタクトレンズは、涙を吸収し、素材の水分と一緒に蒸発させてしまうという特性があります。健康な目の方なら装用時間をきちんと守っていればドライアイになる危険性はそれほど高くありませんが、すでにドライアイになっている方の場合はソフトコンタクトレンズを使用すると症状を悪化させてしまう恐れがあります。

さらにソフトコンタクトレンズは水分を多く含んでいるので、ハードコンタクトレンズよりも雑菌が繁殖しやすくなっています。ソフトコンタクトレンズは薄くて装着感が良いため、これが逆に仇となって、目に異常が起きていても痛みや違和感が少ないのでなかなか気づけず、知らないうちに症状を悪化させてしまう恐れがあるのです。

最低でも現在の視力を維持するための生活習慣

視力が低下してメガネかコンタクトの使用を考えている方、すでに使用されている方……なぜ視力が低下したのかを考え、生活習慣を見直してみませんか。

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚のことを五感と呼びますが、この五感のうち「最も失いたく感覚は?」の質問に、誰もが「視覚」と答えるはずです。

ところが、目は見えて当然と、ケアを疎かにして、生活習慣を改めようとしないところから、近視が進んでしまうのです。

視力が低下したら「メガネをかければいい」と考え、メガネを不便と思いながらも、生活習慣を改めようとしないため、さらに視力低下を促進させてしまうのです。

生活習慣を改めたり、目の体操などのケアをすることで、視力の完全回復は望めないまでも視力低下の進行を抑えられたり遅らせることはできます。
例えば、パソコンやスマホを利用する場合、目との距離を40cm以上離すこと。パソコンやスマホを1時間続けたら10~15分休み、遠くの景色をながめること。目をマッサージしたり、蒸しタオルで目の血行を促すのも疲れを取る効果があります。また、パソコンやスマホを凝視していると、まばたきの数は驚く程少なくなっています。それだけに、意識的にまばたきをしたり、「まばたき体操」をしたりすることです。

下記のページで目の体操や生活習慣を改める方法を紹介していますので、ご覧ください。

▶︎視力回復体操・視力回復トレーニング(まばたき体操・親指追いかけ体操・目のぐるぐる体操)

▶︎視力0.7。これを維持するための9つの習慣

▶︎レーシックなどの屈折矯正手術後の視力を維持する方法

▶︎眼精疲労にならないための予防方法、ツボ療法

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