ドライアイに疲れ目に、ホットタオルの作り方
目薬をさしても疲れ目や乾き目が改善しないのは「涙の質」が原因。
日本全体で約2,200万人の人たちが悩んでいるといわるドライアイ。いま、注目されているのが、涙はちゃんと分泌されているのに、すぐに乾いてしまうという人たちが多いこと。お年寄の方が多いそうですが、その原因と対策を紹介します。
ドライアイは、マイボーム腺と深い関係が。
●目が乾いた感じがする。
●目がゴロゴロする。
●目が開けにくい。
●目が疲れやすい。
これはドライアイに多い症状です。そして、ドライアイを悪化させる3つ要因が、
- エアコン
- コンタクトレンズ
- コンピュータ
目を乾燥させたり、まばたきの回数が減ったりと、どれも納得できる要因です。
こうしてみると、ドライアイは涙不足が原因だと思われがちですが、ところがそれだけでなく「涙の質の低下」も原因だということがわかっています。涙の量は正常なのに質の低下によって、目の表面を潤す力が低下している状態です。
涙は99%の水(液層)と1%の油からなっていますが、その水分を蒸発させないように表面には薄く油の層がのっています。その油を分泌しているのがマイボーム腺です。
まつ毛の生え際の内側にマイボーム腺の開口部があり、小さな点のような穴が、上まぶたに約50個、下まぶたに約25個並んでいて、油を分泌して涙が蒸発するのを防いでいるのです。
最近の研究でドライアイ症状を訴える患者さんの約8割の方は、前述のような「マイボーム腺機能不全」が関係することが明らかになっています。油が足りないタイプのドライアイでは、点眼治療では改善しない場合が多いのです。
NHKガッテン!で紹介された『タピオカサイン』って?
マイボーム腺が何らかの原因で炎症を起こすと、濃厚になった分泌物が排出管の中で詰まり、マイボーム腺の開口部に小さな、白色から黄色の塊ができます。この塊で開口部が塞がれることで、油の分泌が減り、涙が蒸発しやすくなり、目が乾燥するのです。結果、角膜が乾燥を起こし、角膜に傷ができる場合もあります。
また、周囲に炎症をもたらし、悪化すると、霰粒腫(さんりゅうしゅ)につながる場合もあります。霰粒腫は、まぶたの奥にあるマイボーム腺が腫れる(吹き出物のように)感染を伴わない炎症です。
マイボーム腺の詰まりを、NHKガッテン!では『タピオカサイン』として紹介しています。
歳をとると目の調子がおかしくなって、「ショボショボ」「シバシバ」「ゴロゴロ」して不快感があるのは、マイボーム腺の働きが悪くなっているのも関係しているらしいのです。加齢により、マイボーム腺からの油を押し出す力が弱くなっているのが原因とか。
また、若い女性で多いのが、アイメイクでマイボーム腺の開口部を塞いでしまうケース。ドライアイの原因になることはもちろん、悪化すると、霰粒腫につながる場合もあります。
目を温めてマイボーム腺の詰まりを溶かす!
このマイボーム腺の詰まりをとり、ドライアイや疲れ目軽減の予防や初期段階のケアとしておすすめの方法が「目を温めること」ことです。
「目を温める」ことは、局所の血管拡張、血液やリンパ液の循環促進、細胞の新陳代謝などに作用します。
手軽な方法として、入浴時、タオルを湯に浸して絞り、天井に向けた目に載せて、閉じたまぶたの上から5分ほど、温めるとよいでしょう。マイボーム腺に固まった油は、約40°C(お風呂の温度)で溶けるといわれています。
入浴時以外では、「ホットタオル」がオススメ。目の上にのせるだけで、簡単にケアができます。
ホットタオルの作り方は、下記をご参照ください。
※ 目やまぶたが赤い・かゆい・腫れているといった症状がみられる場合は、「ホットタオル」は用いないでください。温めていて、同様の症状が出た場合も即座に中止し、目を冷やしましょう。
※ 約40°Cより高い温度で、長時間温めすぎないようにしましょう。