ノートパソコンが身体に悪影響! その健康被害を避ける方法とは。

目の疲れ解消

ノートパソコンが身体に悪影響! その健康被害を避ける方法とは。

    テレワークでノートパソコンを使用していると、健康被害が起きる。

    《ページ目次》下の項目をクリックするとジャンプします。
    1.  ノートパソコンは、デスクトップの代替にならない。
    2. ノートパソコンを長時間使用していると「ストレートネック」になる!?
    3. ノートパソコン使用による健康被害を防ぐための工夫とは?
    4. デジタル眼精疲労を軽減する方法。

    ノートパソコンは、デスクトップの代替にならない。

    コロナ禍の中、企業ではテレワークの普及が進み、自宅でもノートパソコンを使用する人が増えています。仕事の上では、ノートパソコンは便利な機器ですが、場合によっては、身体的な健康に悪影響を及ぼす可能性があることを知っていますか? そこで今回はノートパソコンに焦点を当て、健康問題について解説します。

    都内の企業(従業員30人以上)を対象に東京都は、2022年8月、テレワークの実施状況を調査しています。その結果、テレワーク実施率は58.6%。約6割の企業がテレワークを実施しているのです。
    テレワークとは、ICT(情報通信技術)等を活用し、普段出勤して仕事を行う勤務先とは違う場所で仕事をすること。または、勤務先に出勤せず自宅その他の場所で仕事をすること。

    テレワーク用のパソコンは、デスクトップよりもノートパソコンを使用する人が多いはず。理由として、持ち運びができるので、職場でノートパソコンを使い、それを持ち帰って自宅でも仕事ができるから。デスクトップの場合だと、自宅で行った作業のデータを会社で利用する際、外付けのSSDやHDDに移行したり、クラウド上にアップロードしたりする手間がかかってしまいます。
    しかし、そんな重宝するノートパソコンですが、健康面で大きな問題があります。

    デスクトップの代わりにノートパソコンを使用して、1日の業務のすべてをこなすようになれば、首・肩・腰に痛みが出たり、頭痛や、手や指のしびれなどが出てくることもあるのです。なぜでしょうか?

    ノートパソコンは、デスクトップの代替となるようにはデザインされていないからです。

    ノートパソコンを長時間使用していると「ストレートネック」になる!?

    ノートパソコンが身体に悪影響! その健康被害を避ける方法とは。

    ノートパソコンを机の上に置いて使うと、ディスプレイを見るために背中を丸めて下向き加減の姿勢になってしまいます。
    この悪い姿勢を続けていると、頭の重さが首に掛かってしまい、首筋の痛み・肩こりなどの原因にもなります。しかも、パソコン画面との距離が近くなればなるほど、目の疲労度は大きくなり、視力低下の原因にもなります。

    また、悪い姿勢を長期間続けていると、本来はカーブを描いているはずの首の骨が直線になる「ストレートネック」という状態になります。

    ノートパソコンが身体に悪影響! その健康被害を避ける方法とは。

    ノートパソコンやスマホなど小さい画面を近くで見ているとき、私たちは前かがみの姿勢になります。首が突き出た格好になります。この状態を続けていると、首の骨が真っ直ぐになってしまうことから「スマホ首」とか「ストレートネック」といわれ、若い人で増えているのです。

    本来、人間の首は「く」の字のような、緩いカーブを描いています。ところが、うつむいた姿勢を長く続けると、頭を支える首に大きな負担がかかり、首のカーブが失われます。と、同時に首の後ろの筋肉群が常に緊張状態になり、筋肉が硬直。うなじから肩全体がパンパンに張ってきます。

    さらに、筋肉群がある場所には、さまざまな神経も密集していて、緊張した筋肉に神経が圧迫されることで、頭痛がしたり、目がかすんだり、耳鳴りがするといった症状が現れるようになるのです。

    ノートパソコンを使っていると前屈みになってしまうのは、ノートパソコン自体の構造に問題があるのです。ディスプレイとキーボードが一体化されていて、キーボードを使うと、どうしてもディスプレイと顔の距離が近くなってしまうのです。キーボードの位置を変えることができないので、正しい姿勢を常に保つのが難しいからです。

    その対応策としておすすめしたいのが、「パソコン用スタンド」と「外付けキーボード」の活用です

    ノートパソコン使用による健康被害を防ぐための工夫とは?

    ノートパソコンが身体に悪影響! その健康被害を避ける方法とは。

    「パソコン用スタンド」を使えば、高さを調節でき、ディスプレイの高さと自分の目線を同じにすることができます。目線を下に落とす必要がなくなり、まっすぐと正面を見ることができるようになり、自然と姿勢が正しくなります。

    しかし、単純にノートパソコンを目の高さに置くと、今度はキーボードの位置が高くなりすぎて、使いづらくなります。
    この問題を解決するには、ノートパソコンに「外付けのキーボード」を接続することです。

    これにより、顔からディスプレイまで50cm以上離れて見ながら入力でき、姿勢も良くなって目も疲れにくくなります。

    USB端子を使用してノートパソコンに外付けのキーボードを接続する手順はとてもシンプルで、USBケーブルでノートパソコンとキーボードを繋ぐだけです。よほど古い製品でない限りはケーブルで繋ぐだけで外付けのキーボードの使用が可能になります。

    ノートパソコンをそのまま使うのではなく、健康被害を避けるためにも、「パソコン用スタンド」や「外付けキーボード」を活用することをおすすめします。

    また、手持ちのノートパソコンの画面が小さく、もっと大きい画面で使いたいという場合は、外部ディスプレイを接続することでマルチディスプレイにすることができます。

    デジタル眼精疲労を軽減する方法。

    「デジタル眼精疲労」という言葉を知っていますか?

    パソコンやスマホなどデジタル機器の長時間使用による眼精疲労です。「ピントが合いにくい」「眩しい」「目がかすむ」「充血」などの目の症状以外に「首や肩がこる」「頭痛」「吐き気」「疲労感」など全身的・精神的な症状が現れることもあります。その対策としては、

    1.パソコンやスマホなどのデジタル機器を健全に使用するために、20-20-20 ルールを実践してください。つまり、デジタル画面を20分見たら、20秒間20フィート(6メートル)以上離れたものをみて休憩する、というもの。20秒の休憩中に窓の外を見ましよう。リマインダーとして機能するように、キッチンタイマーを活用し、タイマーを20 分にセットします。(リマインダー:Reminderは英語で「何かを思い出させるための合図」といった意味になる)

    2.画面のまぶしさを最小限に抑えるために頭上の照明を減らします。

    3.デバイスのテキストサイズを大きくして、快適に読めるようにします。

    4.意識的にまばたきをするようにしましょう。デジタル機器をじっと見つめていると、まばたきの回数が減り、ドライアイにつながります。ドライアイが気になる場合は、目薬を使用するのも効果的です。

    ノートパソコンが身体に悪影響! その健康被害を避ける方法とは。
    ※VDT作業とは、液晶等の画面表示機器と、キーボードやマウス、タッチ画面等の入力機器による情報端末(=Visual Display Terminals)を使用する作業のことです。

    テレワークでは、自身の裁量に任されているため、逆に長時間ディスプレイを見続けることになりがち。個室に籠らず、1時間作業したら10分間休み、ドアを出て外の風景を眺めたり、意識的に家族との会話を楽しむことが大切です。

    テレワークの浸透により、自分の健康は、自分で守ることが必要な時代になっているのです。

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