緊張を和らげリラックスすることで、寝つきを良くする方法。
なかなか寝付けないとき、「眠ろう、ねむろう」と焦れば焦るほど、頭は冴えてしまう。ベッドに入って、随分経つのに眠れない。頑張って、「眠ろう」と意気込むほど逆にどんどん目が冴えてしまい、睡眠モードに移行できない。実は、眠るために大切なのは、とにかくリラックスをすることなのです。
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1. アメリカの医学博士アンドルー・ワイル氏が発案した「4-7-8呼吸法」。
2. 4-7-8呼吸法の正しいやり方
3. 不眠解消からストレス軽減、集中力向上に役立つ呼吸法。
アメリカの医学博士アンドルー・ワイル氏が発案した「4-7-8呼吸法」。
ここでは、緊張を和らげリラックスすることで、寝つきを良くする方法を紹介します。それが、アメリカで誕生し、日本でも実践している人が増えている「4-7-8呼吸法」です。
呼吸法とは、「息を口から吐き、鼻から吸う」という動作を腹式呼吸で意識的にゆっくりと行うことにより、心拍を安定させたり気持ちを落ち着かせたりしてリラクゼーションを促す方法です。
呼吸は、生命維持にとって必要なものですが、それと同時に心や精神の動きとも密接な関係にあります。私たちは、あまり考えずに 1 日に平均 20,000 回呼吸しています。この呼吸を腹式呼吸で意識的に行うことで、体の緊張をゆるめ、心拍を安定させ、心身をリラックス状態にして眠りにつきやすくなるのです。
「4-7-8呼吸法」は、誰でも簡単に行える、強力かつシンプルなテクニックです。アメリカ合衆国の健康医学研究者、医学博士であるアンドルー・ワイル氏が発案したもの。数十年の経験の中で発見し、2015 年、この呼吸法を普及させ、より多くの人がそれを試し始めました。
4-7-8呼吸法の正しいやり方
※座っているか横になって、片方の手をお腹に置き、もう片方の手を胸に置きます。そして、舌の先端を上の歯の裏側に着け、呼吸法を行なっている間、そこに置いたままにします。
●まず、深く息を吐き、すべての空気を吐き出します。どのような呼吸法でも、息を吐くことから始めるのが理想的です。唇から息を吐き出し、シューという音を出します。これで、呼吸法を開始する準備ができました。
①口を閉じて鼻から静かに息を吸いながら心の中で4つ数えます。息を吸うときに (肩を上げるのではなく) 必ず腹部を膨らませてください。ポイントは、目一杯外気を取り入れること。
②息を止めて7つ数えます。
③完全に息を吐きながら8つ数えます。息を吐くにつれてお腹が小さくなるのを感じます。ポイントは体中の空気を吐き出すつもりで息を吐くこと。
これで1サイクルが完了します。さらに ①~③を3 サイクル、同じことを繰り返します。つまり、合計 4 回行います。
※常に鼻から静かに吸い、口からヒューという音が出るように息を吐き出すことに注意しましょう。
不眠解消からストレス軽減、集中力向上に役立つ呼吸法。
4-7-8 呼吸法は、不眠解消にも活用できることはもちろん、さまざまなストレスの多いシーンでも心を落ち着かせるのに役立ちます。
●仕事中、ストレスを感じたとき(不安レベルが低くなる)
●学校や職場でスピーチやプレゼンテーションをする前に(集中力の向上)
●朝一番、目が覚めたとき
●圧倒されたり、不安になったり、ストレスを感じたりしているとき
眠れない夜、ベッドに横たわりながら行ってみましょう。
仕事を終えた後、就寝前に行うなど、この呼吸法を1日2回行ってみましょう。時間を設定することで継続し、継続的な習慣として取り入れることができます。
呼吸法の最大の落とし穴は、長続きせず、やめてしまうこと。新しい習慣を定着させるには約 30 日かかります。これが日常の一部になるまで辛抱強く続けましょう。