視力回復

眠れないあなたへ。不眠解消法10の対策

    ぐっすり寝て、スッキリ起きたい…その快眠法を紹介!

    不眠解消タイトル

    睡眠には、目をリラックスさせ、目の疲れを回復させる重要な役割があります。

    睡眠不足の状態だと、目がかすんだり、物を見る認識までに時間がかかるといった経験は、誰にも思いあたる節があるのではないでしょうか。睡眠不足の時、パソコンやスマホの画面など、近距離の物を見る視力は低下しがちです。近くに焦点を合わせるには、調節力が必要ですが、睡眠不足によって調節力が乏しい状態になっているからです。

    睡眠時間が不足していると、目の疲れが蓄積して眼精疲労になったり、集中力の低下や、ストレスに対する抵抗力の低下、うつ病のリスクがあがるなどの研究報告もあります。

    では、どうすれば自分の眠りとうまく付き合うことができるか? 日常生活で少し習慣や気持ちの持ち方を変えるだけでも、眠りの悩みは解消できるものがあります。そのポイントを紹介します。

    必要な睡眠時間は年齢によって違う

    実際に眠れる時間と、寝床にいる時間

    「寝付けない」「夜中に目がさめる」など、高齢者の多くが睡眠障害に悩んでいます。眠れないことへの不安を抱いているのです。しかし、これは睡眠に対する誤解に基づいていることも多いそうです。
    高齢者の睡眠時間は若い人に比べて短く、5~6時間で十分な人も多いのですが、それでも足りないと感じてしまっているのです。

    睡眠中は脳の代謝によって出た老廃物の処理や、脳内に取り込まれた情報の整理がおこなわれます。ただ、年をとるに従い、基礎代謝は低下し、整理すべき情報も少なくなってきます。そのため、高齢者の睡眠時間は短くなるのです。8時間以上の睡眠を理想としている人が多いのですが、高齢者はそんなに長時間眠ることは難しい。8時間というのはあくまでも日本人の平均睡眠時間(正確には7時間42分)にすぎず、「1日に◯時間とればよい」というはっきりしたすうじはありません。これまでの研究では、大体6~8時間が目安とさていますが、必要な睡眠時間は、年齢や生活形態などで大きくことなります。日中に眠気や疲労感で困らない程度に睡眠がとれていれば、問題ありません。「◯時間眠らなければいけない」と、睡眠時間の長さにこだわってしまうと、ブレッシャーで緊張してしまい、かえって眠れなくなることがあります。

    眠気を感じるようになってからベッドに入るのが基本

    眠気を感じてからベッドに入る

    「寝付けなくてもベッドに横になっていれば、いずれ眠れる」という考えも、誤解の一つです。

    寝付けないのに何時間もベッドの上で過ごしたりしますが、これは間違い。人間はある場所でひどい目にあうと、そこをそういう場所として記憶します。この「条件付け」が行われると、次第に「ベッドを眠れない場所」として記憶し、ますます眠れなくなってくるのです。

    寝付けない時は、思い切ってベッドから離れるべきです。15分眠れなければ、ベッドを出ましょう。横に椅子を置いて、そこで読書やラジオを聴くなどして、眠くなるまで待てばいいのです。ベッドは寝るための場所として、脳にインプットさせることが重要なのです。

    実際、体内時計で眠る準備が整うのは、60歳代でも夜10時~11時以降とされ、睡眠効率を高めるには、ベッドに入る時刻を少し遅らせることが大切です。

    日光を浴びてから16~17時間後がベッドに入る時刻!?

    人間の身体には1日周期でリズムをきざむ「体内時計」がそなわっています。「体内時計」が乱れると、睡眠の質が下がり、さまざまな不調につながります。体内時計とは、「朝は太陽の動きに合わせて起き、昼は活動的に過ごし、夜は眠る」という生活のリズムをつくり、身体の健康を維持するための機能です。

    朝、起きてまずやるべきことは、太陽の光を浴びること。太陽の光を浴びると、メラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌がストップし、それを合図に「1日が始まった」と体内時計がカウントを始めます。そして、14~16時間後にメラトニンの分泌が再開し、眠りに入りやすい体内環境になります。眠気が強くなるのはその1~2時間後なので、朝、例えば7時に光を浴びると、16~17時間後の夜11時には眠れるようになるわけです。

    太陽にあたる時間が早すぎると、体内時計が朝型になり早朝覚醒が悪化することがあります。

    昼寝の時間は20分以内にする!

    昼寝の時間は20分以内

    慢性的な寝不足を根本的に解消できなくても、身体のだるさを一時的に取り除くために注目したいのが、昼寝です。

    昼寝のポイントは1回の昼寝の時間を20分以下にすること。通常深い眠りに入るまでに通常20分かかります。それ以上寝ると、深い眠りに入り込むため、起きたときの倦怠感が強く、夜の睡眠にも影響を及ぼすのです。

    昼寝の直前におすすめなのがコーヒーを飲むこと。カフェインは脳を覚醒させますが、効果を発揮するまで20~30分ほどかかります。ですから、丁度起きたいくらいの時間にカフェインで目覚めます。

    週末の「寝だめ」はその場しのぎに過ぎない

    最近、注目されている「睡眠負債」ですが「睡眠不足」とは、どう違うのでしょうか。睡眠不足は、ある一日、睡眠時間が短かったために日中、強い眠気などを感じる状態のこと。一方、睡眠負債のほうは、睡眠不足が積み重なって、自分でも気付かないうちに体調を崩していくような状態を示しているのです。つまり、睡眠負債は十分な睡眠が確保できないことで生じる「睡眠のツケ」のこと。

    現役世代は、深夜まで残業や付き合いで酒を飲んだりと、寝不足が常態化しています。そんな寝不足を解消する方法として、皆さんがよくやられているのが「週末の寝だめ」。確かに、寝だめにより平日の眠気や倦怠感、パフォーマンスの低下は解消できます。しかし、慢性的な睡眠不足で血糖の調整が狂うなど、体への負担は軽くならないことが、これまでの研究でわかっています。

    週末の寝だめといえば、朝寝坊して遅くまで寝てしまう人が多いはず。でも、毎朝7時には起きている人がお昼近くまで寝坊するような1日の過ごし方をすると、体内時計がズレてしまって、月曜日の朝起きるのがつらくなったり、睡眠の質を下げてしまうことに繋がりやすいのです。どうしても週末に睡眠負債を返済したい時には、普段と同じ時間に一度ベッドから出て、朝日を浴びて朝食を食べ、それから二度寝するほうが、体内時計の狂いを抑えやすいのです。

    1日6時間しか眠れていない、といった人などは、やはり健康のことを考え、しっかりと睡眠時間を確保することがとても大切です。

    ベンチで昼寝

    営業途中で昼寝。現代人は睡眠負債が溜まっている!?

    入浴後、1時間は空けてベッドへ

    「深部体温」という言葉を知っていますか? 深部体温は「体の内部の温度」のことです。

    通常直腸や鼓膜の温度を測定しますがだいたい36.5度から37.5度ぐらいで上下しています。

    深部体温は日中は朝から夕方に向けて高くなっていき夜から朝にかけて下っていくというリズムがあります。

    そしてここに、眠りのポイントが隠されているのです。
    深部体温が高温から低温に下がった時に、人間は眠くなることがわかっています。この下降の勾配が急であればあるほど眠くなるのです。逆に上昇期には眠りにくくなります。いずれにしても入眠時には深部体温は下がろうとしますが、より急速に深部体温が下がる方が眠りにつきやすく深い睡眠も出やすいのです。

    そこでおすすめなのが入浴。

    風呂に入って汗を流すと、寝付きまでの時間が短くなり、深い睡眠をもたらしてくれます。

    その理由は、入浴すると深部体温が上がり、その分、風呂から出ると深部体温が一気に下がり、それが睡眠の質を高めるからです。入浴は、ぬるめの半身浴がおすすめ。また、お風呂から出て最低でも1時間はあけて、頭や足の先から放熱して温度が下がり、眠くなってきたところでベットに入ります。

    夕方に運動する。体温を上げると快眠につながる。

    深部体温が高温から低温に下がった時に、人間は眠くなることがわかっています。ところが、とくに高齢者は筋肉量が少ないので熱を上手く産生できず、最高体温と最低体温との間の差をつけるのが難しくなっています。それだけに最高体温を高める工夫をすることが必要です。深部体温が最も高くなる夕方に運動をして、より体温を上げるとよいでしょう。特別なことをする必要はなく、夕方に買い物に行ったり、散歩に出かけるなどの活動で十分です。

    睡眠薬を使っても眠れないという高齢者でも、散歩などで活動量を増やすことで夜の眠りが誘導され、睡眠薬を減らすことができるそうです。日がな1日テレビを見て、ダラダラしているのは絶対NG。

    夜中に起きない対策をする

    ヒップリフトのやり方

    高齢者の場合、前立腺肥大や過活動膀胱などによって、夜中にトイレに行く回数が増えます。頻尿は睡眠を妨げる大きな問題です。そこで二つの対処法を紹介します。

    ①その一つが、夜寝る前に10~15分間、仰向けの状態で足を腰より高い位置に上げておくこと。そうすることで日中に重力の影響で足元のほうに溜まっていた水分を、体の中央に集め、その後にトイレに行くことで、寝る前にまとまった量を排尿することができます。

    ②寝返りは布団の中の空気を換気する働きがあり、快適な睡眠ではとても大切です。寝返りが上手くいかないと、寝汗をかいて中途覚醒する原因になります。寝返りというのは、真横に転がるのではなく、位置は動かず、その場で身体を持ち上げて向きを変えているんです。筋力がいるので、高齢者は以外と苦労します。そのためには、寝返りに必要な筋力をつける必要があります。その運動としておすすめなのがヒップリストです。仰向けの状態で膝を90度に立てるようにして曲げ、お尻にギュッと力を入れ、身体を持ち上げる。この動きに使う筋肉が、寝返りと同じなのです。このヒップリフトを1日5回ほどやると、次第にきれいに寝返りがうてるようになるそうです。

    目覚まし時計は、「音」から「光」で起こす時代に!

    光の目覚まし時計

    朝、なかなか起きられず目覚まし時計に頼る人は多いはず。しかし、大音量の音楽やアラームが鳴っても起きられない人もいます。こんなときおすすめなのが、「音」による刺激ではなく、「光」で起こしてくれる目覚まし時計。部屋に差し込む太陽の光と同程度の明るさを発することで、身体が覚醒しスッキリと起きられるだけでなく、体内時計をリセットする効果もあります。時間をセットすると起床予定時間の30分ほどまえから夜明けのように徐々に光がつよくなっていくタイプなど、各メーカーからさまざまな種類の商品が販売されています。

    夜更かしは、肥満を招く

    夜更かしは肥満を招く

    睡眠時間が短ければ、活動量が増え消費カロリーも増え、痩せられると思っていませんか? 実は、寝不足は逆の効果をもたらすことがわかっています。睡眠不足が続くと体は省エネモードになるからなのです。睡眠時間が短いと脳や体は、たまった疲労などを回復することができないため、昼間、できるだけエネルギーを消費しないようにするのです。その結果、太りやすい体質になるというわけ。しかも、寝不足は過食の原因にもなります。睡眠不足が続くと、満腹感をもたらすホルモンのレプチンが分泌されなくなり、逆に食欲を増進させるグレリンの分泌が高まったりして、結果的に大食いにつながってしまうのです。

    食事は規則正しく

    体内時計は、規則正しい時間に食事を摂ることでもリセットされます。とくに朝食は、体内時計のリセットに重要とされています。また、食事は就寝の3時間前には終えておくのが理想です。これは胃に入った食べ物は、たんぱく質だと消化するのに3時間はかかるからです。

    関連記事