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視力に関わる疾患

ものが「二重」に見えたら「サギングアイ症候群」かも。

加齢性斜視」とも呼ばれているサギングアイ症候群。

《ページ目次》下の項目をクリックするとジャンプします。
1. 外眼筋を正しく制御するコラーゲンの結合組織の減少が原因!?
2. サギングアイ症候群は、斜視のひとつ。
3. サギングアイ症候群の見分け方。
4. 【サギングアイ症候群のチェック方法】
5. 【サギングアイ症候群の治療法】

「ものがぼやけて見えて、車の運転が怖くてできなくなった」
「ぼやけで目が疲れる」
なのに眼科の診断を受けても、目に異常が見つからず、原因がわからない。こんな経験がありませんか?
「ものがぼやけて見える」にもいろいろあります。

  • ものの輪郭がハッキリせず霞んで見える。
  • ものがいくつもダブって見える。
  • ものが二重に見える。

乱視や近視、眼精疲労、白内障など目の病気に特徴的な「見え方」があり、どのように見えているかをきちんと医師に伝えないと、正確な判断ができなくなるのです。症状がちゃんと医師に伝わっていない可能性があります。
ここでは、ぼやけはぼやけでも「ものが二重に見える」という特徴をもつ、新しい目の病気サギングアイ症候群(Sagging eye syndrome)について詳しく紹介します。

外眼筋を正しく制御するコラーゲンの結合組織の減少が原因!?

ものが「二重」に見えたら「サギングアイ症候群」かも。

まず、原因から説明します。

眼球は「外直筋」や「下斜筋」など6本の外眼筋で支えられています。これら外眼筋の働きで眼球は上下左右、斜めなどさまざまな方向に自由に動かせます。
さらに眼球の周りには、眼球をリング状に取り囲む「プリー」と呼ばれるコラーゲンを主体とする結合組織があります。外眼筋の働きを安定させ、眼球をスムーズに動かす役割を担っています。
とくに外直筋と上直筋との間のプリー組織は眼球の位置と動きに強く関わっています。外眼筋プリーは、加齢の影響を受けやすく、コラーゲンが減少すると、薄くなったり、伸びたり、断ちきられたりすることがあるのです。

こうなると、重力により下方にプリーが「たるみ」、目の位置が正面以外を向いてしまう状態となります。そのため、外眼筋の走行を正しく制御できず、左右それぞれで見ている映像に違いが出ます。結果、ただのぼやけではなく、ものが2重に見えるのです。

40代後半~50代の女性がなりやすいのが特徴です。プリーはコラーゲンなので、女性ホルモンのエストロゲンの減少が引き金になることも多いのです。

ものが「二重」に見えたら「サギングアイ症候群」かも。
「ものが二重に見える」という特徴をもつ、目の病気「サギングアイ症候群」。とくに夕方以降は注意。

サギングアイ症候群は、斜視のひとつ。

サギングアイ症候群の英語名Sagging eye syndromeは、直訳すると「たれ目症候群」です。
なぜ「たれ目」なのでしょうか? サギングアイ症候群の眼位異常の特徴は眼瞼下垂(がんけんかすい)などの外眼部異常を伴うことです。眼瞼下垂は、まぶたの機能に障害が生じ、まぶたがあきづらくなっている疾病の一つです。つまり、下がりまぶた、まぶたのたるみ、などといわれるものです。「たれ目症候群」のたれ目は、ここからきたのかもしれません。

サギングアイ症候群は「加齢性斜視」とも呼ばれています。ものを見るとき、左右の視線が同じ方向に向かわず、片目が別の方向にずれている状態を斜視といいます。人は通常、左右それぞれの目でモノを見て、その映像を脳で処理して1つに統合しています。

このため普段は2つの目を使っていることを意識しません。サギングアイ症候群では両眼視が難しくなり、目の前にあるモノが二重に見え、遠近感や立体感がつかみにくくなるのです。

サギングアイ症候群の見分け方。

進行すると日常生活にも支障が出ます。ぼやけくらいと放置しないでください。
前述しましたが、ぼやけはぼやけでも「ものが2重に見える」という特徴をもちます。 夜間に運転中、前を走る1台の車が2台に見えたりするため、日常生活に支障をきたすこともあるのです。

【サギングアイ症候群のチェック方法】

「ものが2重に見える」というサギングアイ症候群の特徴に心当たりのある方は、以下のチェック法を試してください。

●ものが二重に見える状態を複視といいます。左右の目を協調して動かせないために複視が起きるので、片目ずつで見れば二重には見えません。
両目で見ると二重に見えるのに、片目だけで見ると視界がクッキリくっきりする人は、サギングアイ症候群の疑いがあります。5m以上離れたものを左右それぞれ「片目ずつ」で見てみてください。

ものが「二重」に見えたら「サギングアイ症候群」かも。
両目で見ると二重に見えるのに、片目だけで見ると視界がクッキリくっきりする人は、サギングアイ症候群の疑いがある。

【サギングアイ症候群の治療法】

サギングアイ症候群の治療法は、大きく分けて2つあります。

①プリズム眼鏡をかける。
左右の目に映る二つの映像を脳が一つに統合できる範囲内に、光をレンズで矯正できれば複視「ものが2重に見える」は消失します。それがプリズムレンズで、そのレンズの入った眼鏡がプリズム眼鏡です。サギングアイ症候群による眼球の傾きがあっても、光を屈折させてずれを補正し、両目で見たときの視界のぼやけを解消できるのです。

すでに眼鏡をかけている方は、眼鏡のレンズに貼るだけでプリズムレンズと同じ効果を得られるものもあります。ずれた目の向きに合わせて光を曲げるフィルム「膜プリズム」です。膜プリズムを既存のメガネの表面に貼りつけて使用することができます。
※プリズム眼鏡も膜プリズムも、眼科で処方箋をもらえば眼鏡店などで購入できます。

ものが「二重」に見えたら「サギングアイ症候群」かも。

②手術をする。
大きな角度の眼位ずれに対しては手術を行います。左右の目に映る二つの映像を脳が一つに統合できる範囲内に、手術で眼球の向きを矯正します。眼球を動かす筋肉(外眼筋)の付いている位置を手術でずらすことで、眼球の位置を改善するのです。
※施術時間は30分程度で日帰り手術ができますが、短期の入院が必要になる場合もあります。

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